就労継続支援B型は儲かる?
収益の仕組みと、続く事業所・続かない事業所の違い

2026.07.18

「就労継続支援B型は儲かるのか」。開業を考えて調べ始めた方が、最初に突き当たる問いだと思います。

結論から申し上げます。B型事業所の収入は、国からの給付費(=報酬)が柱です。そしてその給付費は「利用者が実際に通所した日数」で決まります。つまり、定員が埋まり、利用者が休まず通ってくださる状態を作れるかどうか。ここが分かれ目です。

制度上は安定した収入が見込める事業です。一方で、人件費は基準どおりに配置する必要があり、利用者が少ない月でも減らせません。稼働が落ちれば固定費が利益を圧迫します。「安定している」と「放っておいても儲かる」は別の話です。

この記事では、B型の収益がどう決まるのかを制度の仕組みから整理し、続く事業所と続かない事業所で何が違うのかを、実際に事業所を運営している立場から書きます。数字はすべて厚生労働省の公表資料に基づいています。

就労継続支援B型の収益はどこから生まれるのか

B型事業所のお金の流れは、大きく2つに分かれます。この2つを混同すると、事業計画が根本から狂います。

① 国からの給付費(基本報酬+加算)=事業所の収入

利用者がサービスを利用すると、その対価として自治体から事業所へ給付費が支払われます。これが事業所の売上です。

計算の考え方はシンプルです。

基本報酬の単位数 × 地域区分の単価 × 実際に通所した延べ日数

ポイントは「実際に通所した延べ日数」という部分です。定員20名の事業所でも、その日に来たのが12名なら、12名分しか給付費は発生しません。契約者数ではなく、通った日数で決まります。

② 生産活動の売上 = 利用者へ支払う工賃の原資

作業の受注や自主製品の販売で得た収入は、事業所の利益ではありません。「就労継続支援B型」の運営基準では、生産活動にかかる事業収入から必要経費を差し引いた額に相当する金額を、工賃として利用者へ支払うことになっています。

ここを「売上が増えれば利益が増える」と誤解したまま計画を立てると、想定が大きく外れます。生産活動は、利益を生む場所ではなく、利用者の工賃を上げる場所です。

ただし、後述するとおり工賃を上げることは事業所の収入にも直結します。基本報酬の区分が、平均工賃月額で決まるためです。

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基本報酬は「平均工賃月額」で決まる

B型の基本報酬は、前年度の平均工賃月額に応じて8つの区分に分かれています。工賃を高く払っている事業所ほど、単位数が高くなる仕組みです。

令和6年度報酬改定後の単位数は次のとおりです(定員20人以下・人員配置7.5:1の場合)。

前年度の平均工賃月額基本報酬(1日あたり)
4万5千円以上837単位
3万5千円以上4万5千円未満805単位
3万円以上3万5千円未満758単位
2万5千円以上3万円未満738単位
2万円以上2万5千円未満726単位
1万5千円以上2万円未満703単位
1万円以上1万5千円未満673単位
1万円未満590単位

出典:厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定に係る単位数表」。人員配置区分・定員規模によって単位数は異なります。

最上位と最下位で247単位の差があります。1単位を10円、月22日稼働、実利用者12名として計算すると、月あたりおよそ65万円、年間では約780万円の差になります。工賃を上げる取り組みは、利用者のためであると同時に、事業所の収入にも返ってきます。

全国平均工賃は月24,141円(令和6年度)

厚生労働省の集計によると、令和6年度のB型事業所の平均工賃は月額24,141円でした。前年度(22,649円)から6.6%の上昇です。集計対象は18,245事業所です。

この数字を上の表に当てはめると、全国平均の事業所は「2万円以上2万5千円未満=726単位」の区分にいることになります。上位区分にはまだ距離があります。

出典:厚生労働省「令和6年度工賃(賃金)の実績について」

収益モデルを試算してみる

公表されている単位数で、収入がどう変わるかを見てみます。定員20名・平均工賃2万円台(726単位)・地域単価10円・月22日稼働という前提で、通所人数だけを変えた試算です。

1日あたりの平均通所人数定員20名に対する稼働率基本報酬による月間収入(概算)
18名90%約287万円
16名80%約255万円
14名70%約224万円
12名60%約192万円
10名50%約160万円
8名40%約128万円

726単位×10円×通所人数×22日で算出した概算です。実際には各種加算・処遇改善加算が加わり、地域区分によって単価も変わります。

通所人数が2名減るごとに、月およそ32万円の収入が消えます。年間で384万円です。職員をひとり雇える額が、稼働率10ポイントで動きます。

ここに人件費が乗ります。B型は職業指導員と生活支援員の配置が必要で、人員基準は利用者数に対して定められています。利用者が減ったからといって、すぐに職員を減らせるものではありません(そもそも減らせば支援の質が落ち、さらに利用者が離れます)。この構造が、稼働率を最重要指標にしている理由です。

続く事業所と、続かない事業所は何が違うのか

ここからは、制度の解説ではなく、実際に事業所を運営していて分かったことを書きます。

違い①:開所前に「誰が通うのか」を描けているか

最も差が出るのはここです。物件を決めてから利用者を探し始める事業所は、高い確率で苦戦します。

B型の利用者は、相談支援専門員・特別支援学校・病院・他の事業所からのつながりで来られる方がほとんどです。この関係は、開所してから作り始めても間に合いません。物件を探す段階で、その地域にどの相談支援事業所があり、どの学校があり、どんなニーズが満たされていないのかを歩いて確かめておく必要があります。

「駅から近い」「家賃が安い」は二の次です。その地域に、その支援を必要としている方が何人いるか。それが分からないまま契約する物件が、後で最大の重荷になります。

違い②:定員を身の丈で設定しているか

定員は大きく取るほど上限収入は上がりますが、同時に必要な職員数と物件の広さも増えます。そして開所直後から定員が埋まることはまずありません。

定員20名で開所して通所8名の期間が半年続けば、その間ずっと人件費が先行します。「最初の1年で何名まで増やせるか」を現実的に見積もり、そこから逆算して定員を決める。この順序を逆にすると、開所直後の資金繰りが一気に苦しくなります。

違い③:工賃を「利用者のため」と「事業所のため」の両方で考えているか

前述のとおり、平均工賃月額は基本報酬の区分を決めます。工賃を上げることは、利用者の生活を良くすると同時に、事業所の収入を上げます。この2つが一致している制度設計になっているのは、B型の大きな特徴です。

ただし、無理な工賃の引き上げは続きません。生産活動そのものに付加価値がなければ、原資が出ないからです。単価の安い内職を大量に受けても工賃は上がりません。「この作業は、いくらの価値で売れるのか」から設計する必要があります。

違い④:加算を取り切っているか

基本報酬だけを見て事業計画を立てる方が多いのですが、実際の収入は加算の取得状況で大きく変わります。主なものを挙げます。

加算どういうものか
福祉・介護職員等処遇改善加算職員の賃金改善に充てることを条件に、報酬総額に一定率を上乗せするもの。B型の加算率は最上位区分で10.5%(令和8年6月施行)。売上の1割に相当する規模
福祉専門職員配置等加算社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士などの有資格者を一定割合以上配置している場合
目標工賃達成指導員配置加算工賃向上のための指導員を基準人数に加えて配置している場合
送迎加算利用者の送迎を行っている場合。通所のハードルを下げる意味でも、稼働率に直結します
食事提供体制加算調理員等を配置して食事を提供している場合
就労移行支援体制加算一般就労へ移行し、6か月以上定着した方がいる場合

とくに処遇改善加算は、令和8年度改定で大きく変わります。加算率が引き上げられ、対象が「福祉・介護職員のみ」から「障害福祉従事者」全体へ拡大されます(令和8年6月施行)。これを取っている事業所と取っていない事業所では、同じ稼働率でも収支が全く違うものになります。

出典:厚生労働省「令和8年度障害福祉サービス等報酬改定における改定事項について」

そして重要なのは、加算は要件を満たすだけでは付かないということです。体制等状況一覧表を自治体へ届け出て、初めて算定できます。「要件は満たしているのに届出をしていないため取れていない」という事業所が、実際に存在します。開所時に一度出して終わりではなく、職員体制が変わるたびに見直す必要があります。

違い⑤:減算を出さない体制を作れているか

加算を積み上げる一方で、減算は静かに収入を削ります。サービス管理責任者欠如減算、人員欠如減算、身体拘束廃止未実施減算、業務継続計画未策定減算、情報公表未報告減算。

後半の3つは、支援の中身とは関係のない「手続き」で発生する減算です。身体拘束の適正化に関する指針や委員会、業務継続計画(BCP)の策定、情報公表制度への報告。やっていれば減らないものを、やっていないために減らしている事業所があります。

人員に関する減算については、次の章で詳しく書きます。

必要な人員と、その確保がなぜ難しいのか

B型事業所を運営するために必要な職種と人数は、省令で定められています(平成18年厚生労働省令第171号)。

職種必要な人数
管理者1名(他の職種との兼務が可能)
サービス管理責任者利用者60名以下は1名以上。61名以上は、60名を超えて40名またはその端数を増すごとに1名を追加
職業指導員・生活支援員2職種の合計が、常勤換算で利用者数÷10以上。職業指導員1名以上、生活支援員1名以上。いずれか1名以上は常勤

出典:障害者総合支援法に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年9月29日厚生労働省令第171号)

「10:1」は最低基準。手厚くすると報酬が上がる

ここを誤解している方が多いのですが、「10:1」は満たさなければ指定を受けられない最低基準です。そして基本報酬には、これより手厚い配置に対する上位区分があります。

先ほどの単位数表は「7.5:1」の場合のものでした。同じ平均工賃の区分でも、人員配置が7.5:1か10:1かで単位数は変わります。手厚く配置すれば支援の質は上がり、報酬も上がりますが、当然ながら人件費も増えます。この3つ(配置・報酬・人件費)のバランスをどこで取るかが、経営判断そのものです。

サービス管理責任者は「採用しよう」と思って採れる職種ではない

実務上、最大のボトルネックがここです。サビ管になるには、次の段階を踏む必要があります。

  1. 実務経験:業務内容と保有資格によって3年から8年(相談支援業務・直接支援業務など、経歴により必要年数が異なります)
  2. 基礎研修の修了
  3. OJT期間(原則2年間の実務。一定の条件で短縮される場合があります)
  4. 実践研修の修了
  5. その後も5年ごとの更新研修

つまり、要件を満たす人材は「育てるのに数年かかる」職種です。研修は都道府県が実施し、定員があります。募集をかければ来る、というものではありません。

そしてサビ管が不在になると、サービス管理責任者欠如減算が適用されます。減算は不在となった翌々月から始まり、不在期間が長引くほど減算率が重くなります。人が1人いないという事実が、そのまま毎月の収入減として効いてきます。

開業を検討する段階で「サビ管を誰に、どう確保するか」に具体的な答えがあるかどうか。ここが、事業計画の現実味を測る最も分かりやすい指標です。

開所後につまずく5つの型

制度を理解していても、運営が始まると別の難しさがあります。よく見られる型を挙げます。

  1. 利用者が集まる前に人を揃えすぎる
    基準を満たすための最低人数と、支援の質を保つための人数は違います。ただし開所初期に人を多く抱えると、稼働が上がる前に資金が尽きます。増員の判断は契約者数と連動させる必要があります。
  2. 生産活動の売上を事業の利益と考えている
    生産活動の収入は工賃の原資です。ここを利益として計画に入れていると、資金計画が最初から成り立ちません。
  3. 加算の要件を満たしているのに届出をしていない
    加算は自動的には付きません。要件を満たしたうえで届出をして初めて算定できます。「取れるはずの加算を取っていない」事業所は、想像以上に多く見られます。
  4. 欠席が続いている利用者への対応が遅れる
    給付費は通所日数で決まります。休みが続いている方に何が起きているのかを早く把握し、支援につなげることが、結果として稼働率を守ります。数字を追うことと、利用者を大切にすることは、ここでは同じ方向を向きます。
  5. 報酬改定を「決まってから」知る
    報酬は3年ごとに見直されます。改定の内容は事前に審議会で議論され、公表されます。決まってから慌てるのと、議論の段階から備えるのとでは、対応できる幅が変わります。

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開業にかかる費用と、開く前に決めておくこと

初期費用は、物件の状態と規模によって大きく変わるため一律には言えません。ただし、必ず発生する項目は決まっています。

  • 物件費用:敷金・礼金・仲介手数料。バリアフリーや避難経路など、指定基準を満たす物件かどうかの確認が先です
  • 内装・設備工事:作業室・相談室・トイレ・洗面所など、基準を満たす設備が必要です。既存物件の状態次第で金額が大きく動きます
  • 備品・什器:作業に使う機材、事務機器、送迎車両
  • 人件費(開所前):指定申請から開所までの間も、管理者・サビ管の人件費は発生します
  • 運転資金:ここが最も見落とされます

給付費は「約2か月後」に入金される

4月に提供したサービスの給付費が入金されるのは、6月です。請求は翌月10日までに行い、支払いはその翌月末になるためです。

つまり開所してから2か月間、収入がゼロのまま人件費と家賃を払い続けます。そのうえ、開所直後は稼働率が低い時期です。「最初の半年は赤字である」ことを前提に運転資金を用意できているかどうかが、事業を続けられるかどうかを分けます。

3年ごとの報酬改定にどう備えるか

障害福祉サービスの報酬は3年ごとに改定されます。この事業を続けるということは、3年ごとに収入の前提が変わるということです。

令和8年6月から、B型の基本報酬区分の基準が変わります

直近の改定で、B型の事業者が最も注意すべき変更があります。

令和6年度改定で平均工賃月額の算定方法が変わりました。それまでは「工賃支払対象者の総数」を分母にしていたものが、「平均利用者数」を分母にする方式へ変更されたのです。障害特性などで利用日数が少ない方を多く受け入れている事業所に配慮するための見直しでした。

ところが、この算定方式の変更により、平均工賃月額が全国的に約6千円上昇しました。結果として、想定より高い報酬区分に該当する事業所が増えました。

そこで令和8年度改定では、次の見直しが行われます。令和8年6月施行です。

  • 基本報酬区分の基準額を、それぞれ3千円引き上げる(平均工賃月額の上昇幅約6千円の2分の1)
  • 令和6年度改定の前後で区分が上がっていない事業所は、この見直しの適用対象外とする
  • この見直しで区分が下がる事業所については、基本報酬の減少額が3%程度に収まるよう中間的な区分を新設する
  • 令和6年度改定で単価を引き下げた区分七と区分八の間の基準は、引き上げず据え置く

出典:厚生労働省「令和8年度障害福祉サービス等報酬改定における改定事項について」

これが意味することは明確です。同じ工賃を払っていても、区分が1つ下がる事業所が出ます。配慮措置は設けられていますが、基準そのものが上がる以上、これまでと同じ水準では同じ区分に留まれません。

すでに運営している事業所は、自事業所の平均工賃月額が新しい基準のどこに位置するかを、今のうちに確認しておく必要があります。これから開業する方は、事業計画の収入見込みをこの新基準で立て直してください。

よくある質問

Q. 福祉の資格がなくても開業できますか

A. 開業する法人の代表者に資格要件はありません。ただしサービス管理責任者は資格・実務経験・研修修了の要件があり、必ず配置が必要です。また管理者、職業指導員、生活支援員の配置も基準で定められています。「資格が要らない」のは代表者だけで、事業所として要件を満たす人員は必須です。

Q. 黒字化までどのくらいかかりますか

A. 事業所によって大きく異なるため、一律の目安をお伝えすることはできません。収入は通所日数で決まり、通所日数は地域のニーズと利用者との関係づくりで決まるためです。ただし構造として、給付費の入金が約2か月後であること、開所直後は稼働率が低いことから、開所後しばらくは持ち出しになる前提で資金を用意する必要があります。

Q. 利用者に払う工賃は、事業所の負担になりませんか

A. 工賃は生産活動の収入から支払うのが原則で、給付費から支払うものではありません。そして平均工賃月額が高いほど基本報酬の区分が上がるため、工賃を上げることは事業所の収入増にもつながります。利用者の利益と事業所の利益が一致する設計になっています。

Q. 定員は何名で始めるのがよいですか

A. 定員が大きいほど上限収入は上がりますが、必要な職員数・物件面積も増え、開所直後の空席が固定費として重くのしかかります。「開所から1年で何名まで増やせるか」を地域のニーズから見積もり、そこから逆算して決めることをおすすめします。

Q. 生産活動は何をすればよいですか

A. 単価の安い作業を大量に受けても、工賃は上がりません。「その作業がいくらの価値で売れるか」から考える必要があります。また、利用者の方が続けられる内容であること、支援として意味のある内容であることも同じくらい重要です。工賃だけを目的にすると、利用者が定着しません。

Q. 職員は何人必要ですか

A. 管理者1名、サービス管理責任者は利用者60名以下で1名以上、職業指導員と生活支援員は2職種の合計が常勤換算で利用者数÷10以上(それぞれ1名以上、いずれか1名は常勤)です。ただしこれは最低基準です。基本報酬には7.5:1などの手厚い配置に対する上位区分があり、配置を厚くすれば報酬は上がりますが人件費も増えます。どこでバランスを取るかが経営判断になります。

Q. 補助金は使えますか

A. 国や自治体の制度、年度によって内容が変わるため、「今この補助金が使えます」と断定できるものはありません。設備投資や雇用に関する助成金が対象になる場合がありますが、要件・締切・予算枠は毎年変わります。開業を具体的に検討する段階で、事業所を置く自治体の障害福祉担当課と、労働局・ハローワークに直接確認することをおすすめします。補助金ありきで資金計画を立てるのは危険です。

Q. 報酬改定で収入が減ることはありますか

A. あります。実際に令和8年6月から、B型の基本報酬区分の基準額が3千円ずつ引き上げられます。同じ工賃でも区分が下がる可能性があるということです。減少幅が3%程度に収まる中間区分の新設など配慮措置は設けられていますが、3年ごとに前提が変わる事業であることは、始める前に理解しておく必要があります。

まとめ

就労継続支援B型は、制度に支えられた安定性のある事業です。収入の柱は国からの給付費であり、景気に大きく左右されるものではありません。

ただし、安定しているのは「利用者が通ってくださっている限り」です。給付費は通所日数で決まり、人件費は基準どおりに必要です。稼働率が落ちれば、固定費がそのまま損失になります。

続く事業所とそうでない事業所の差は、制度の知識の量ではありません。開所前に地域のニーズを確かめたか。身の丈に合った定員にしたか。工賃を上げる設計ができているか。加算を取り切っているか。減算を出さない体制を作れているか。この5つです。そしてそのすべての土台に、サービス管理責任者をはじめとする人員を確保し続けられるかという問題があります。

そして3年ごとに報酬は変わります。令和8年6月の基準見直しのように、同じ運営を続けていても収入の前提が動くことがあります。この変化に備え続けられるかどうかも、長く続けるための条件です。

フランチャイズという選択肢

ここまで読んで、「制度が複雑で、確認すべきことが多い」と感じられたかもしれません。実際、指定申請の要件、人員基準、加算の届出、報酬改定への対応と、覚えることは少なくありません。

フランチャイズに加盟する方法もあります。指定申請のサポート、職員研修、運営ノウハウ、報酬改定時の情報提供などを本部から受けられるため、未経験から始める場合の立ち上がりが早くなります。

一方で、加盟金やロイヤリティという費用が発生します。「簡単に儲かる」「絶対に成功する」といった説明をする本部には注意してください。この記事で書いたとおり、B型の収益は稼働率で決まり、稼働率は地域との関係づくりで決まります。それを代わりにやってくれる本部は存在しません。

本部を選ぶときは、直営で事業所を運営しているかを確認することをおすすめします。自社で運営していない本部は、現場で何が起きるかを知らないまま指導することになります。

同じ想いで、地域に新しい福祉の選択肢を

ワンライフは「障がいのカタチを変える。選択肢を増やす。」という想いに共感し、一緒に歩むパートナーを募集しています。

資料請求・個別面談・オンライン説明会で、ご希望に合わせてご案内します。

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この記事の監修者
市村 均弥(いちむら きんや)
株式会社ワンライフ 代表取締役

「障がいのカタチを変える」を掲げ、障がい福祉のフランチャイズを全国に展開。福祉と多様な産業(保護犬・保護猫、eスポーツ、農業など)を掛け合わせた事業モデルで、障がいのある方の“働く選択肢”を広げている。

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