就労継続支援B型のフランチャイズは儲かる? 収益モデルと注意点を解説
2026.07.18
「就労継続支援B型のフランチャイズは儲かるの?」——開業を検討するとき、まず気になるのがこの点だと思います。結論から言うと、B型事業所は仕組みのうえでは安定した収益が見込めるビジネスですが、「誰がやっても必ず儲かる」ものではありません。収益の柱は国からの給付費(公費)で、利益が出るかどうかは稼働率・平均工賃・人員配置といった運営の質に大きく左右されます。
この記事では、障がい福祉サービスを10年以上運営してきた立場から、就労継続支援B型フランチャイズの収益の仕組み・モデルケース・利益を出す条件、そして「簡単に儲かる」と謳うフランチャイズの見分け方までをやさしく整理します。
目次
就労継続支援B型のフランチャイズは「儲かる」のか? まず結論
就労継続支援B型は、障がいや体調により一般就労が難しい方が、雇用契約を結ばず自分のペースで働ける障がい福祉サービスです。全国で約1万6千事業所・利用者は約37万人にのぼり(厚生労働省の統計。事業所数は令和5年度、利用者数は2024年時点)、障がい福祉サービスのなかでも利用者数が最も多い部類のサービスです。収益面の特徴を整理すると、次のとおりです。
| 観点 | ポイント |
|---|---|
| 収益の柱 | 国からの給付費(公費)。景気に左右されにくく、利用者が定着すれば積み上がる「ストック型」の収益です。 |
| 利益を左右するもの | 稼働率・平均工賃・人員配置。同じ定員でも、運営の質しだいで収支は大きく変わります。 |
| 注意点 | 「必ず儲かる」わけではありません。開業直後は利用者がそろうまで時間がかかり、運転資金も必要です。 |
つまり、「仕組みは安定しているが、儲かるかどうかは運営しだい」というのが正直なところです。以下で、その収益構造を具体的に見ていきましょう。
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そもそもB型事業所の収益はどこから生まれる?

就労継続支援B型の収益は、大きく分けて「国からの給付費」と「生産活動の売上」の2つから成り立ちます。ただし、この2つは性格がまったく異なります。
① 国からの給付費(基本報酬+加算)が収益の柱
事業所の収益のメインは、利用実績に応じて国・自治体から支払われる給付費です。給付費は「基本報酬」と「各種加算」で構成されます。
B型の基本報酬は、原則としてその事業所の平均工賃月額に連動して決まります。工賃が高い事業所ほど、利用者一人あたりの1日の報酬単価(単位数)が高くなる仕組みで、利用者の工賃を上げる努力が、そのまま事業所の報酬アップにつながります。
令和6年度(2024年度)の報酬改定後、定員20人以下・人員配置7.5:1(サービス費II)の場合、平均工賃月額に応じて次の8段階に分かれます。
| 平均工賃月額 | 基本報酬(1日・1人あたり) |
|---|---|
| 45,000円以上 | 748単位 |
| 35,000〜45,000円未満 | 716単位 |
| 30,000〜35,000円未満 | 669単位 |
| 25,000〜30,000円未満 | 649単位 |
| 20,000〜25,000円未満 | 637単位 |
| 15,000〜20,000円未満 | 614単位 |
| 10,000〜15,000円未満 | 584単位 |
| 10,000円未満 | 537単位 |
※単位数は人員配置(6:1=サービス費I/7.5:1=II/10:1=III)や定員規模によっても変わります。報酬は3年ごとに改定されるため、開業時は必ず最新の基準を確認してください(上表は令和6年度・定員20人以下・7.5:1の例)。
「級地(地域区分)」でも実収入が変わります。報酬は「単位数×1単位あたりの単価」で計算され、1単位は原則10円ですが、人件費が高い都市部ほど上乗せされます(東京23区などの1級地はおよそ11円前後、多くの地方は10円)。同じ単位数でも地域によって入金額が変わる点も押さえておきましょう。
② 加算で収益を積み上げる
基本報酬に上乗せできる主な加算には、次のようなものがあります。算定要件を満たして取得していくことが、収益安定の鍵になります。
- 就労移行支援体制加算(一般就労への移行実績を評価)
- 福祉専門職員配置加算(有資格の職員配置を評価)
- 送迎加算・食事提供加算
- 地域協働加算(30単位/地域企業・住民との協働)
- ピアサポート加算(月100単位/障がい当事者である支援者の配置)
③ 生産活動の売上は「利益」ではなく「工賃」の原資
パンの製造やトリミングなど、生産活動で得た売上は原則として利用者の工賃に充てられます。令和5年度の全国平均工賃は月23,053円。なお、給付費を直接、利用者の賃金(工賃)に充てることは2017年以降禁止されており、生産活動の売上と給付費は明確に分けて考える必要があります。
収益モデルをシミュレーション(モデルケース)
イメージをつかむために、定員20名のB型事業所を例にしたモデルケースを示します。あくまで条件を仮定した目安であり、収益を保証するものではありません。
| 項目 | 計算例(モデルケース) |
|---|---|
| 基本報酬(1人1日) | 約650単位 × 10円 = 約6,500円 |
| 1か月の基本報酬 | 20名 × 6,500円 × 22日 ≒ 約286万円 |
| 各種加算 | +数十万円(取得状況による) |
| 年間の事業規模 | 年商およそ3,000万〜3,500万円 |
ここから人件費・家賃・送迎費などのコストを差し引いたものが利益です。安定稼働すれば利益率が確保しやすい一方、稼働率が低いとすぐに赤字に振れる点には注意が必要です。
利益を左右する3つの条件

「儲かるB型」と「赤字のB型」を分けるのは、次の3つの条件です。
条件1:稼働率(利用者の定着)
B型は利用期間や年齢の上限がなく、利用者が長く通い続けやすいサービスです。定員に対して利用者が安定して通えば、給付費が毎月積み上がるストック型になります。逆に空席が多いと、その分そのまま収益減につながります。利用者に「ここで働きたい」と思ってもらえる環境づくりが、最大の収益対策です。
条件2:平均工賃の向上=報酬単価アップ
前述のとおり、基本報酬は平均工賃に連動します。生産活動の質を高めて工賃を上げることは、利用者のためであると同時に、事業所の報酬単価を引き上げることにもつながります。福祉と収益が両立する、B型ならではのポイントです。
条件3:人員配置と加算の取得
B型の人員基準は、管理者1名、サービス管理責任者(利用者おおむね60人に1人以上)、職業指導員と生活支援員をあわせて常勤換算で利用者10:1以上(より手厚い7.5:1区分もあります)。人件費は最大のコストなので、過不足のない配置と、要件を満たした加算の取得が収支を大きく左右します。
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開業にかかる費用の目安

開業費用は規模や立地によって変わりますが、おおむね800万〜2,000万円が一つの目安です。主な内訳は次のとおりです。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 物件取得・敷金礼金 | 数十万〜数百万円 |
| 内装・バリアフリー工事 | 数百万円 |
| 備品・車両(送迎) | 百万円前後 |
| 運転資金(半年〜1年分) | 数百万円 |
くわしい流れは保護犬・保護猫×就労継続支援B型 開業の流れと費用でも解説しています。
黒字化までの期間と資金繰りの注意点
見落とされがちですが、給付費が事業所に入金されるのは、サービスを提供してから約45日後です。さらに開業直後は利用者が定員に達するまで時間がかかります。そのため、少なくとも半年〜1年分の運転資金を厚めに準備しておくことが、安定経営の前提になります。「初月から満員で黒字」という前提で資金計画を立てるのは危険です。
「簡単に儲かる」を強調するフランチャイズには注意
近年、「最短〇か月で黒字化」「利用者が集まりやすく定着率が高いので簡単に儲かる」といった過度な収益訴求を行う立ち上げ支援団体やフランチャイズが増えています。こうした断定的・誇大な収益表現は、景品表示法・特定商取引法の観点からも問題になり得ます。本部を選ぶときは、次の点を確認しましょう。
- ✅ 本部自身が直営で事業所を運営し、現場の実績があるか
- ✅ 工賃向上や利用者支援の具体的なノウハウを提供できるか
- ✅ 開業後のサポート(運営・加算・実地指導対応)が手厚いか
- ✅ 総量規制や指定申請の現実を、都合よく省略せず説明しているか
- ✅ 収益シミュレーションの数字に根拠があり、「目安」と明示しているか
フランチャイズに加盟するメリット
就労継続支援B型は、制度や報酬の仕組みが複雑です。総量規制(都道府県が必要量を超える新規指定を制限できる仕組み)や、2024年4月に始まった市町村の意見申出制度、2025年10月施行の就労選択支援など、近年は制度改正も続いています。
フランチャイズに加盟すれば、未経験でも指定申請のサポート・職員研修・運営ノウハウを本部から得られます。制度が複雑化するいまだからこそ、現場で蓄積された知見の価値は大きいと言えます。就労継続支援B型とは?の基礎もあわせてご覧ください。
ワンライフ(ONEPET)の収益の考え方

ワンライフは、障がい福祉サービスを10年以上運営してきた立場から、フランチャイズ本部としても「利用者の幸せと事業の安定収益は両立できる」と考えています。
ONEPETは、保護犬・保護猫とふれあいながら働く就労継続支援B型です。動画110本のカリキュラムやJKC資格取得サポートにより、未経験のオーナーでも利用者の工賃向上=報酬単価アップを支えられる仕組みを整えています。トリミングや物販などの複数の収入は、給付費という土台の上に積み上がる「ブランド固有の強み」です。ONEPETの収益モデルもあわせてご覧ください。
▶ FC開業をお考えの方へ:就労支援フランチャイズとは?開業費用・収益モデル・本部選びの完全ガイドをあわせてご覧ください。
まとめ:B型FCは「正しく運営すれば」安定収益が見込める
就労継続支援B型のフランチャイズは、給付費という安定した収益基盤を持つストック型のビジネスです。一方で「誰でも簡単に儲かる」ものではなく、稼働率・平均工賃・人員配置という運営の質が利益を左右します。「簡単に儲かる」と謳う本部ではなく、直営の実績と開業後サポートを持つ本部を選ぶことが、安定経営への近道です。
よくある質問
Q. B型は本当に黒字になりますか?
A. 稼働率が安定し、適切な人員配置・加算取得ができれば黒字が見込めます。ただし開業直後は運転資金が必要で、初月から黒字を前提にするのは避けるべきです。
Q. 利益率はどのくらいですか?
A. 条件により幅がありますが、安定稼働の事業所では一定の利益率が確保しやすいと言われます。あくまでモデルケースであり、保証された数字ではありません。
Q. 未経験でも開業できますか?
A. フランチャイズなら、本部の研修・指定申請サポート・運営ノウハウを活用して未経験から開業する方も多くいます。
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ワンライフは「障がいのカタチを変える。選択肢を増やす。」という想いに共感し、一緒に歩むパートナーを募集しています。
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「障がいのカタチを変える」を掲げ、障がい福祉のフランチャイズを全国に展開。福祉と多様な産業(保護犬・保護猫、eスポーツ、農業など)を掛け合わせた事業モデルで、障がいのある方の“働く選択肢”を広げている。
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